プレスリリース
【前編】世界各国の参加者と学んだ、チューリッヒ大学サマースクール参加レポート

株式会社テクノクレアは、チューリッヒ大学ブロックチェーンセンターが主催するサマースクール「Deep Dive into Blockchain 2026」にスポンサーとして協賛しました。また、当社から社員1名が参加し、世界各国の参加者とともにブロックチェーンについて学びました。
当社は、DX・AIコンサルティングを起点とし、Webアプリケーション開発、スマートフォンアプリケーション開発、AI・ブロックチェーン・デジタルツインなどを手がけています。今回の参加では、技術を実際に動かして学ぶだけでなく、国による制度や価値観の違いに触れる機会もありました。
本記事では、現地での実習や多国籍チームでの開発、講義の外での交流を通じて得た学びを紹介します。
「Deep Dive into Blockchain 2026」とは
「Deep Dive into Blockchain 2026」は、チューリッヒ大学ブロックチェーンセンターが主催する、3週間の集中プログラムです。講義と実習を組み合わせ、ブロックチェーンの理論と実践を学びます。
ブロックチェーンは、取引などの情報を複数のコンピューターで共有・管理する技術です。記録を後から改ざんすることが難しいという特徴があり、暗号資産だけでなく、金融や契約管理などの分野でも活用が進められています。
サマースクールでは、代表的なブロックチェーンの仕組みからデジタル通貨、参加者同士で組織を運営する仕組みまで、幅広いテーマを学びました。ネットワークを支えるコンピューターの設定や操作演習にも取り組み、講義で得た知識を実践を通じて深めました。
自ら投票して考えた、「公平」とは何か
なかでも印象に残ったのが、DAO(分散型自律組織)の仕組みを体験する実習です。DAOは、特定の管理者だけで決めるのではなく、参加者同士があらかじめ定められたルールに基づいて意思決定を行う組織や仕組みを指します。
実習では、100人以上の参加者が、デジタル上で価値を表す演習用トークンを出し合い、その分配方法を投票で決めました。全員で均等に分けるのか、多く出した人が多く受け取るのか。自ら投票に加わることで、「公平」の捉え方は人によって異なると気づきました。話を聞くだけでなく、手を動かして参加したことが、記憶に強く残る学びになったと振り返っています。

多国籍チームでの開発で向き合った、国ごとの制度
プログラム終盤のグループプロジェクトでは、各国の参加者とともに、雇用主があらかじめ賃金を預け、勤怠が確認されると働いた分が自動で支払われる仕組みを開発しました。
設計では、技術面だけでなく、そもそもステーブルコインで給与を支払うことが法律上認められるのかも論点となりました。各国の参加者が自国の規制に関する情報を持ち寄ると、給与支払いをめぐる制度や条件の違いが浮かび上がってきます。こうした違いを議論しながら開発に取り組むなかで、実際に使われる国の制度まで踏まえた設計の必要性を実感しました。
現地の学び方に触れ、交流を重ねる
現地で刺激を受けたのは、「まず動かしてみる」という姿勢です。普段の実務では仕様やテスト設計を丁寧に固める一方、サマースクールでは、まず試し、動かしながら理解を深める場面に触れました。
学生が教授に率直に質問し、時には反論しながら対等に議論する様子や、プログラムのコードや技術的な知識を積極的に共有し合う姿勢も印象に残ったと振り返っています。日本の丁寧さ・正確さという強みを大事にしながらも、こうした試行の速さやオープンさには学ぶところが多いと感じました。
一方、専門用語が飛び交う英語の講義についていくのは簡単ではありませんでした。事前に配布された学習用の資料リストを読み、要点をつかんでから臨むことで、内容についていきやすくなりました。
講義外での交流も、言葉の壁を越える助けになりました。ウェルカムイベントやBBQ、市内観光などで、専門用語に頼らず打ち解けたことが、講義中の会話のしやすさにもつながりました。

まとめ──技術だけでなく、視野を広げる学びに
今回のサマースクールでは、ブロックチェーンの知識を深めるとともに、制度や価値観の違いにも触れました。投票で分配方法を考えた実習や、多国籍チームでの開発、立場を越えた議論を通じて、技術を使う人や社会にも目を向ける機会となりました。
後編では、現地で得た学びを、今後どのように社内や事業へ還元していくのかをご紹介します。
